2021/01/01
エロスのなぜ。 安心感 心のバランスを取り戻す脳内ホルモン セロトニン
【心の安定をもたらすセロトニン】セロトニンは報酬系の中で「心の安定」「落ち着き」「安心感」を作り出します。
ドーパミンによって興奮状態が続いたとき、その興奮が過剰にならないように抑制する役割を持ちます。気持ちが高ぶっても感情的になりすぎないように安心感を与えてくれるのがこの脳内セロトニンです。
脳内ホルモンとしては報酬系のこの働きに加え、睡眠、体温調節などの生理的な働きを担い、気分、依存やうつ病など精神状態の安定に関わっています。つまりバランサーです。
【体のリズムがもたらすセロトニンの分泌】
セロトニンはパターン化された運動によって分泌されます。食事の咀嚼、歩行のリズム、呼吸運動などをしているときに覚醒状態を安定化させます。
食べているときや、軽い運動がストレス解消になるのはそのときに分泌されるセロトニンの働きによります。
【全身に存在するセロトニン】
セロトニンが働いているのは脳だけではありません。消化管や血小板にも存在します。
消化管にもっとも多く存在(90%)し、血小板(8%)、脳はわずか2%です。
ただ名前の由来になったのは血小板から見つかったときだそうです。
Serum (セーラム, 血液) tone (トーン)
セロトニンは全身で働くマルチタレントですが、身体の一か所から分泌され全身を循環する訳ではありません。材料の段階でそれぞれの臓器へたどり着き、そこでセロトニンとなります。ちょうど、支社づけで入社し、そこからたたき上げで支社長になるのと同じです。
しかし、その支社長、本社へ移動して本社長になることはありません。消化管にあるセロトニンは脳にいって働くことはありません。それは分子量の違いによるものです。
なので、全身に存在するセロトニンでも脳ホルモンとして働くセロトニンは脳内でのみ作用していると思ってください。
【食べる量が足りないと病気にもなる】
セロトニンの材料とはなんでしょうか。必須アミノ酸であるトリプトファンです。必須アミノ酸とは自分の体内で作られないアミノ酸です。すなわち、食事摂取量が足らないと欠乏症状として表れてしまいます。
つまりセロトニンが働きかける身体の作用は食事摂取量が偏ることで欠乏症状になりやすいのです。
よく知られているのが、うつ病や慢性疲労です。うつ病の治療薬としてセロトニンをターゲットとするものもあります。もちろんセロトニン欠乏だけが疾患の原因ではありませんからね。
【セロトニン量には男女差がある】
このセロトニンですが、男性の方が女性よりも50%多くつくられやすいようです。
必然的に女性の方は男性に比べて脳内セロトニンが不足がちになります。
セロトニン不足で感情的に不安定な女性をなだめるのは男性の役割と言われて納得しませんか?
性行為の時を含めて興奮した後もより冷静でいられるように男性に与えられた能力かもしれません。(冷めているとはいいませんが)
【セロトニン量の違いを理解した振る舞いを】
だからこそ女性を守る役割があるといえば男性として嬉しいですね。
そして、感情の不安定さから暴力的になるほうがむしろ男らしくないといえるでしょう。
女性の方が多い脳内ホルモンとしてオキシトシンを覚えましたね。抱擁など接触で多く文いつされ、幸せの感覚を生み出していました。セロトニンの分泌量が多い男性はより冷静になることができます。だからこそ、女性が冷静でいられないときこそ、抱きしめながらオキシトシンを増やしてあげましょう。
ただし、「なんであなたはそんなに冷静でいられるの」って感情的に言われた場合に脳内ホルモンの説明をしても、「私のことわかっていない」と余計喧嘩になるだけなので気を着けてくださいね。
【まとめ】
・セロトニンは心の安定をもたらす
・リズミカルな運動 (咀嚼、歩行、呼吸)で分泌されストレスを和らげる。
・食事摂取不足で欠乏症になる。
・抗うつ剤として使用されている。
・セロトニンは男性に多くつくられる。
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